だから行きたい!「小布施」 古さを極めた最先端

第3巻 市村 次夫

桝一市村酒造場17代・小布施堂社長

北信濃の小さな町・小布施を舞台にした新しい街作りの手法・小布施方式。我田引水の利己的仕組みで限界に突き当たっている現代社会に大きな意識変革を起こさせたこのアイディアの元にあるのは、日本の「古来の地域文化」に学び、その検証の積み重ねから生まれたもの。そのプロセスを探り、学ぶ。

 

 

【Interviewer's Notes】                    ナビゲーター:宮内俊宏

 小布施の街はとても「いい感じ」です。

 景観が美しいのはもちろんですが、空気の感触や、その場の持つ、なにか、土地から発せられるエネルギーのようなものが、とても落着いて良いのです。

 みんなが自分の土地だという主張をやめ、全体が良くなることを目指して長いあいだ話し合いを重ねる中から、この街並は出来上がってきました。地域全体の認識の高さ、我田引水をしない良識、文化や歴史を大切に思う知性が重なって、この「いい感じ」があるのですね。

 街は人が創るのです。

 今回のインタビューでは、市村家本宅、築100年の古い大きなお屋敷にお邪魔させていただきました。広い障子窓から見下ろす庭、重なる甍、背景に並ぶ山々。長い歴史を遡上して迷い込んだ別世界のような大広間で、とてもゆったりと小布施の街のエッセンスを伺うことができました。

【市村次夫 プロフィール】

 1948年長野県に生まれる

1971年慶應義塾大学法学部卒業後、
信越化学工業株式会社入社

1980年信越化学工業株式会社退社し、
株式会社小布施堂代表取締役
および株式会社桝一市村酒造場
代表取締役就任

現在、長野県人事委員会委員長
・長野県都市計画審議会会長
・財団法人長野県国際交流推進協会理事
・財団法人北斎館理事を務める。

1998年に日本建築学会文化賞、
2005年にはデザインエクセレントカンパニーを受賞。

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